日本のIT産業は滅亡とまでは行かないかもしれないが大きく伸びる事もないと思う。人足として放り込まれるプログラマの多くが「パソコンのちょっと得意な人」で、「ちゃんとしたプログラマ」はほんのちょっとしか居ないから。
ではなぜちょっとしか居ないのか。私は、コンピュータの基本を学ぶ機会に恵まれないためだと思っている。
私自身は、たまたま、普通にCPUの原理を学ぶ機会があった。当時その内容が自分の人生に生かされる日が来るなんて思っていなかった。今では飯の種だ。
学校で、昔だったら一太郎、今ならMS-WordとMS-ExcelとOutlookExpressとIEを覚える、なんて話を聞く度、アホらしいと感じている。Microsoftに利益誘導をして外貨を失うより楽天やジャストショップの使い方およびアフィリエイトのやり方を覚えた方がよっぽど直接役に立つ。もちろん、WordとExcelを覚えるよりは、という話ですよ、念のため。
普通にコンピュータの基本原理(スイッチの塊っていう話)を知っている方が良いに決まっている。そうすりゃ理科の授業だって意味が出る。電気の基本とコンピュータはあっという間に結びつくわけだし、算数もそう、プログラムを書くとなれば文法なんかもそう。歴史やら音楽やら地理やらも意外や意外、とてもよく結びついちゃう。
ところが、ITリテラシーみたいな訳分からんもんが相手だと、評価する方の人材が居ない。評価できないなら当然習熟度の見極めも付かず、つまりは教えられないという事。
IT関係だと会社のお偉いさんたちに納品物の善し悪しが分からないっていう話が良くあるわけだが、そのミニチュア版が学校にも存在しているのだ。
てなわけで、現代人の基本的な知識としてのITリテラシーは大抵の学校では身につかない。当然IT立国なんて無理で、現状維持で恩の字となる。
と思っている。